自営業者とは
2021年4月3日(土)
深夜。
ゆうべカミサンから「ワタシよりマスターの方が疲労で壊れかけじゃない」と言われ、流石に最近の考え方を改めたくなった。
何かヒントはあるはずだと、かつて読んだ本のリストからめぼしいモノをピックアップするのだが、ラッセルもセネカもショーペンハウアーも、みんながみんな「とにかく休め」。あぁそうだ、たしかに偉大な人ほどみんなそう言っている。
わかってる。わかってるんだけど、自営業者は休むのも恐いんだよ・・・
でも明日はもう半休と決めた。カラダも精神も完全回復を目指すべく、有吉の過去のラジオを聴きながら寝た。俺の般若心経、サンデーナイトドリーマー。
朝。
今日は時間に余裕があるのでお店の掃除をしたり仕込みをしたりしてから読書、『流浪の月』。
ウチの三女は今でも延々と『鬼滅の刃』を読み返している。
23巻あるコミックスをもう軽く20周は読み直し考察し、そして毎度毎度しっかり感動しては「ワタシ、猗窩座(漫画の中の敵キャラクター)だけは許せんわ」と怒ったり、しかししばらくすると「パパ、やっぱり猗窩座の事は許そうと思うのよね」と思いを吐露してくれる。
なんという素晴らしき読書体験か。本がしっかりと心の友になっているではないか。
俺は本といえば読み散らかす一方で、昨夜のようにリストを振り返らなければ自分の中の引き出しを開ける事も出来ない。
多読と言えば聞こえはイイが、読書本来の素晴らしさを知っているのは三女の方だろう。
何度か「『鬼滅の刃』のどこが好きなの?」と訊きそうになったが、それはやめておいた。
小学生とはいえ、大人からの質問には「こんな返事をしたらいいのかな」と考えてしまい、期せずして俺が「なるほど」というような回答をしてしまうだろう。
それは三女の感性を殺す。
「好き」というのは、そんなに簡単に説明出来るものでは無い。他人に説明なんぞ、する必要など全くない。「自分の心」とだけ共有しておけばいいし、「説明できない良さ」の方が素晴らしいのだよ。
小学3年生で、そこまで熱中して読める本に出会えて良かった。親としては『鬼滅の刃』に大感謝だ・・・
そんな事を考えさせられる『流浪の月』。「教育論」としても俺の中にまた1つ引き出しが出来たと思わせてくれる本だった。
ランチ、本日も満席御礼。ありがとうございます。
飲食店として、土曜の夜を休むというのは甚だ心苦しいところではございましたが、来週の営業をより良きものにするためにも、ここはしっかり休養に充てさせていただきます。
夕方からカミサンとサウナ。久しぶりのサウナはガラガラだった。
そんな久しぶりのサウナの中で滴り落ちる汗と共に流れ出すのは、俺の中の弱気やルサンチマン。出ていけ出ていけ、悪いものは全部ここで捨てていくんだ。
5分、10分と時計の針が進み、出ていくそれらの毒と反比例するようにエネルギーは満ちてくるのがわかる。
そしてあがっては水風呂に浸かり、呼吸が冷たくなるまでそのエネルギーを閉じ込めに閉じ込め、また再びサウナで12分計を1周させる。
あぁ〜、みなぎって来た〜〜〜
自営業とは、「それはサウナ」である。
第1金曜と第3金曜は昼からサウナ。そしてあがったその足で理髪店に向かい、短く刈り上げてビシっとヒゲ剃り。
ローレックスの金無垢デイトナに、謎の数珠を大きいのと小さいの1コずつ。色は黒いのに、手首から先だけはハッキリと真っ白で、太ってはいるが筋肉質でお肌テカテカ。
むちゃくちゃ食いそうなのに、焼肉屋ではなぜかサラダやキムチの盛り合わせを好んで食し、そして飲むのは生ビールではなく「レモンサワー」。
ヴァレンティノのセカンドバッグからケータイを取り出し、なぜか電話口では韓国語ペラペラで、冬でも白い半袖ポロシャツと謎のアップリケの付いたデニム。当然、足元はプラダスポーツのスニーカーで決めたいところだ。
これこそが正統派「自営業者」。やっぱ俺もこうじゃなくっちゃな〜
自営業者というのは最低でもこのぐらいはギラギラしてなきゃ務まらん、俺もこじんまりまとまってる場合じゃあねぇなと、汗をかいてるはずなのにドンドン「油ギッシュ」にバージョンアップされてきた。サウナってすごいね〜。
帰宅してから家族でしゃぶしゃぶ。
なんか高そうな肉で美味かったが、やっぱカミサンの方もサウナでテンション上がってしまったのだろうか。
明日は田んぼの水路の草刈り&泥攫いするのでお休み。
今日休めたおかげで、明日は全力で作業できそうだ。
よく寝れそう。