春休み三日目。
2018年4月4日(水)
春休みっつったって、お店が稼働してないだけで、ずっと仕事してる。
朝7時、大工作業スタート。今日中に完成させねば、週明けの営業に間に合わない。急いで作ろう。
ところが、だ。
普段日曜大工の作業はガレージはでするのだが、そちらでは塗装作業。それでお店の駐車場で木工作業をしている。そうすると、しょっちゅうやって来るのだ。近所の「田んぼ大好きおじいさん」が・・・。
大好きなラジオをヘッドホンで聞きながらの一人楽しい木工作業なのだが、そのおじいさんは定期的にやってきては「稲作とは」のお話をされる。
朝「マスターあのね、田んぼに水を入れる時期なのだけど、キミはまだ水を入れてないね?」。はぁ、そうですね・・・。
昼「そろそろ田んぼの周囲を見て回って、水漏れがないか確認しておかないとダメじゃないか?」。まあ、そうなんですかね・・・。
夕方「お店休んでるの?だったら、田んぼのこともやらないと」。・・・・・・、うるせえーーーーーーー!!!!!
親切か好意か知らないが、じいさんと違って俺は仕事もあるし子育てもあるし、その他もろもろやらなきゃならない事が山積みなんだよ!この休みだってなぁ、ずっと仕事してんだよ!今だって忙しいんだから、話かけてくるんじゃねえ!だいたいなぁ、この町に住んでるからって、誰もが農業大好きだとか思うなよ!俺はなぁ、むしろ大嫌いなんだよ!やりたくてやってんじゃねーんだよ!
しかし相手はおじいさん。「陰口は言わん、ゼッタイに直接言う」をモットーにしている俺だが、さすがに「ありがとうございます、カラダ気をつけてくださいね」とお返しするにとどめた。俺も往く道だ。
自分が大好きなモノを無理に勧めると、相手は余計に興味をそがれ、それどころか嫌悪まで持ち始める。
「マニアがジャンルを殺す」と言う格言がある。これはあるプロレス団体の代表が発した名言で、初めて聞いた時は膝を打った。
かつてプロレス会場は熱狂的なファンのみが存在するという、非常に特殊な場所になっていた。プロレスに愛情はあるのは事実だろうが、会場はどうしても排他的になっていき、会場どころかそもそも「プロレス」というエンターテイメントが「新規の顧客」を取り入れられなくなってしまった。
新たなファンが入りづらい世界になってしまえば、当然その業界・ジャンルは尻すぼみ立ち行かなくなる。最近も「売れない・・・」と嘆いている楽器屋さんのニュースを見たが、たしかにあそこも「出来るヤツだけが立ち寄れる場所」みたいになってたもんなぁ。
その業界の人間やファンであればこそ、経験や知識をひけらかすようなマネはやめ、むしろハードルを下げる作業が必要なのだ。(ちなみにマスター、本当にこのプロレスの現場で、実際にリングに立ち、あきれるほどの「ハードルを下げる作業」をし、そのせいでプロレスマニア達から蔑まれ、それでも挫けずに、業界の為に新規の顧客の獲得を目指し、そして本当に成功させたその張本人から直接聞いております。キャバクラでですけどね)
しかし、人間だもの。承認欲求の塊だもの。ホントなかなか難しい作業よね・・・。「価値がある、素晴らしいもの」と実感してるからこその言動だろうしな。俺だってそんなところは存分にある。気をつけよう。
カミサンと三姉妹は宝塚に出発。短いですが、しっかり春休みしてきてください。
で、3日間で完成。6人がけテーブル&ベンチ。これで急な大人数のお客様にも対応できる。ここのところの団体様ラッシュでどうしても欲しくなり、以前作ったやつをもう一つこしらえた。絶対に便利になる、俺達にとってもお客様にとっても。あとは明日、ワックスで仕上げよう。
夜は、一人でお店を営業。タイミングの問題で、何回も何回もお断りしてしまっていたお客様だったので、「一組だけなら、俺一人でもやれるはず」とご予約を受けた。
明日はゆっくりしようと思うのだが、カミサンが残していった「仕込みリスト」を見る限り、どうもそういう訳にはいかないみたい。がんばります。