小説上杉鷹山
2016年7月20日(水)
どうもココロに余裕が無い。他人に全く優しくできてない・・・。
大抵こういう時は「読書」が足りない。本を読んでないとココロが荒む事が多かった。しかし今月はけっこう読書に時間をつかっている。
『上杉鷹山(上)』読了。
ここで俺が言うまでもなく、多くの人、特に経営者や政治家がオススメしており、ついには「ケネディが尊敬する人物として名前を出した!」とまで言われた上杉鷹山の物語(俺はそれは眉唾だと思うけどね)。
10年ほど前にある人から「30歳目前に読んでおきなさい」と言われたが、なんだか難しそうで逃げていた。時代小説は好きなのだが、戦国や江戸〜幕末の歴史小説が苦手でして・・・。
しかし今月は読書月間。苦手もクソも関係ない、読むしか無いのだ。しかし読み始めてみれば、あらとても読みやすい。詳しい歴史知識はほぼ要らない。みんな夢中で楽しく読める内容じゃないかと思う。リーダーというポジションにつかずとも、仕事で部下や後輩がいる人には教科書のような人物であるし、一人親方のような俺みたいな自営業者も、今、組織で居心地の悪いような思いをしているような人にも憧れの人物に間違いなしの上杉鷹山だ。
けど俺、は全然ムリ。
今までけっこう本読んできたけど、コレは久しぶりに全く共感出来ない。だって凄すぎるんだもの、上杉鷹山・・・。政治、経済復興、人間性、全部完璧。せ、せめてどこかだらしないところあって欲しいわ〜。コレ読んで「よ〜し!俺も鷹山みたいになるぞ〜!」みたいなキラキラした目には、正直もうなれんぜ。やはり30までに読むべきだったか。
それに鷹山の敵キャラがいろいろ出てくるが、俺はどちらかと言えばそっちに近い人間だ。弱く、卑怯で、自分を変えることが出来ない人間。切腹命じられた須山(最後まで鷹山は優しかったけれど)のほうによっぽど共感出来る。須山よ、お前が悪い。悪い、悪いがそれが人間なのかもな・・・。
しかし、ここまで自己嫌悪に陥るという事は自分と鷹山の違いを感じるからで、つまり多少は「俺だっていつかは」という深層心理があるからにほかならない。喫茶店のマスターが、自分とお殿様とを比べて落ち込むなど不届き千万、俺も切腹ものだな。
本読んで落ち込むのは初めてな気がする。
あまりに元気が出ないので駐車場で次女に遊んでもらった。上手になってきてるぞ!
夜の営業前にみんなでカウンターで夕食。今年の夏の自由研究の相談などしながら。
さて本日も営業終了。下巻読むか。