パパとママみたいに
2024年6月1日(土)
朝6時。
いつもなら俺が次女のお弁当をこしらえる時間なのだが、三女がキッチン。
本日、三女は初めて吹奏楽部として音楽祭に出る。そのための自分のお弁当を作るらしい。
長女や次女と違い、「自分の弁当は自分で作りたい」という三女。
もしかして、お前が高校生になる時は、俺は弁当を作らなくてイイのか。カミサンの指導の下、せっせと己の弁当を作る三女。全く作らなくなるのは寂しいので、たまにはパパにも弁当くらい作らせてくれよ。
で、完成。すご!
カミサンが手伝ったのはハムの切り方くらいで、あとは全て三女が自分で作りあげたらしい。玉子も自分で焼いたんだと、ほぇ〜
そんな三女の吹奏楽部の応援に行くため、本日は土曜日なのにお休みを頂戴しました。申し訳ございませんでした。
三女の応援に行く道すがら、大好きな「陽氣な狩人」でうどんを食べる。大将、元気かしら。オープンすぐでもいっぱいお客様がいらっしゃる。さすが。
せっかくカミサンと2人で静かに入店したのに、「マスター!元気だったか?心配してたんだぞ!」とデカい声で強めのハグしてくる大将。
心配したのはこっちの方で、アンタ、2週間も入院してたじゃないかよ。
「本当は『3週間入院しろ』って言われたんだけど、犬が寂しがるもんでね!」なんだって。
大将、頼むから長生きしてくれよ。アンタは島根の飲食業の灯台みたいなもんなんだから。
それから三女の吹奏楽を聴きに浜田市の文化ホールへ。
「吹奏楽」を語る言葉を持っていないが、とにかくずっと感動しっぱなし。みんなとても素晴らしい、すごいよ。
三女の出る時だけ観ればイイ、あとは寝ててもと思っていたが、一切目も耳も離せない。
全中学校、全高校の演奏に大感動した。
そして三女の石見中学校。
カミサンは珍しくずっと手で口を抑え緊張している。なんせ三女はド〜レ〜ミ〜が吹けるか吹けないかのレベルなんだから。でも、頑張れ三女。
不安だろうなと思っていたが、しかし三女は堂々と登場。
あいつ、背が高いんだな。
そして非常に素晴らしい演奏。
入部してまだ1ヶ月しか経っていない子ばかりの中で、よくぞこんな演奏を聴かせていただきました。
先生、一体どんなマジックを?
演奏後、楽器の片付けのお手伝い。チューバって、こんなに重いんだな…。
「すーちゃんのお父さん、チカラもち〜!」という女子中学生の声援もあり、意地でも片手で持ち続けました。
「そうなのよ〜、チカラもちなのよ〜」と、後ろからカミサンがニヤニヤした感じで煽っているのもしっかり聞こえていました。
帰り、せっかくなので浜田市のいろんなお店に立ち寄ってみる。おしゃれなカフェで雑誌を読むカミサン。
どうして「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」の九字護身法の指使いで雑誌を読んでいるのか。孔雀王が載ってるのかな。
2024年6月2日(日)
夜中。
夕食後、ようやく風邪から回復してきた次女とカミサンとおしゃべり。
高校2年生にもなると、当然「進路」のお話。
おもむろに、次女は「やっぱ、大学って行かなくちゃダメかなぁ?」と。え?そんなプレッシャーかけてた?全然そんな事ないよ。鼻血、大丈夫?
「ワタシ、やっぱり『お勉強』って好きじゃないんよ。だから、大学進学以外で高校卒業の進路考えたい」
お前なりにちゃんと考えてるんだな。成長してたんだな。
この時点でめちゃくちゃに感動していたのだが、しかしパパとしては、それでも自分が成りたいと思うモノを探す時間が必要じゃないか?と思うのだ。
何も目標がないからこそ、大学というモラトリアムを利用して自分探しをしたらイイんじゃない?
高校生の時分で、なりたいものを決めるのは難しいだろう。
「いや、なりたいものは決めてる」
「ワタシ、パパとママみたいになりたい」
娘に、「パパとママみたいになりたい」って言ってもらえたら、親業としてはこれは1つのゴール。
己に何の価値も見出せなかった俺が、「アンタみたいになりたい」と、しかもそれを娘に言ってもらえた。嬉しかったねぇ。
ただ、それが「ラクそうに見えた」んなら話は変わってくるので、そのあたりはグッと深く説明した。
ならばこそ「学校の勉強って本当に必要なんだぞ」と話したり。
ハイボールとレモンサワーが進むすすむススムススム。
よっぽど嬉しくって、夜中じゅう張り切って明日の仕込みをした。
娘についてこんなに感動した日もないので、久しぶりに志ん朝の『柳田格之進』を聴いてみたがろくなもんじゃねぇな。志ん朝はイイが、ネタは相変わらず最悪。全く理解が及ばん。
『不適切にも〜』って、ここからも来てるはず
朝。予約電話ラッシュ。
9:15くらいには全ての席が埋まった。ありがとうございました。
「9時に電話したけど話し中じゃないか!」
「この店は予約の客を優先するのか!」
など、「当たり前だろ」的なお叱りもお受けいたしましたが、見事にスルーしておきました。
こんな事でキレてたら、次女の「憧れのパパ」になってやれないからな。
ランチ、スーパースムーズ。
満席満席が続きましたが、本日はエプロンした次女が「は〜い、とおりみちピザです〜」とアルバイトしてくれて、最高の営業。
「パパ、ワタシ看板娘ってのになれそう?」
ま、そういうのは周りが決めてくれるもんだ。
夜。
邑南町に存在する全ての口に入る物、例えば水や空気などを含めても最も美味い物、そんなパン屋さん「lulu」のオーナーご夫妻がご来店。
俺の方が歳食ってるのに、こっちのお悩み相談ばかりさせていただいちゃった。調理技術もあるのに、人の話も聴けるんだからすげぇよな。
片付け終わってからストレッチ。いつも俺の体調を心配してくれる大阪の友人からもらったポール、えぐい色だな。