砂の器
2023年7月5日(水)
深夜。1人楽しくハイボール。
お笑い観たり、今井むつみ先生と秋田喜美先生の本を読んだりしていると、あっという間に午前2時。幸せだ。
この『言語の本質』という本。もし高校生の時に読んどったらオマエ、…なんて若い頃の自分と飲んでいるような気分だった。
デジタル・リマスターという、カンタンに言うと昔の映画を細部までキレイに映し直しちゃうという非常に素晴らしい技術がある。
基本的に、俺はあまり好かない。
あのころ観れなかった「こだわりの部分」を認識できるというメリットよりも、「粗」の方が目立つ事の方が多い。せっかくの高画像なのだが、むしろ映画を安っぽくさせてしまう。
映画研究をしている人には絶対必要であろうが、ただのファンにとっては「わぁ!凄い!」と感動したあの時の思い出の方がよっぽど大切。わざわざデジタル・リマスターで夢から覚める必要はないと思う。
しかし『砂の器』。
これだけは、こればかりはもし今から鑑賞される方には是非ともデジタル・リマスターをおすすめしたい。
松本清張原作。丹波哲郎、加藤剛、そして緒形拳というビッグもビッグな俳優陣。
「犯人が東北弁を喋っているのを聞いた」という情報からこの殺人事件の犯人を追い詰めて行くのだが…
日本の四季を情景豊かに素晴らしく表現されており、しかもそれが映画の内容に非常に重要になっている。
日本じゅうを移動する親子の景色は当時でもきれいだったであろうが、デジタル・リマスターのおかげでどこに行っても壮麗で、だから悲しい。
どんな美しいところへ行ったとしても、差別からは逃れられない。
日本の四季の美しさと、差別。背景が美しいほど、人間の醜さが浮きだってくる。この素晴らしいコントラストが、脚本を更に活かして物語は進んでいく。島根県民以外には、な。
そんな感じでハイボール飲ってしまっていたせいで、朝寝坊。ギリギリなんとか朝食のサンドイッチはこしらえた程度。
ランチの準備していると、オフクロが店にやってきて「どこからか来た猫が、屋根から降りられないみたい。助けてやって」と。
少し前。
俺の部屋から見える庭木に、知らん猫が立ち往生していた。考えたくないが、捨てられたんかな。
そのオフクロの家の屋根の上でニャーニャー鳴いているらしいの、たぶんコイツなんだろうな。
そりゃあ、なんとかしてやりたい。
屋根に上がって、すぐ確保。やっぱりお前か。そして、すぐ慣れてくるな。
ひとまずオフクロの家で暮らしてもらう事になった。
もし邑南町周辺で、「猫がいなくなっちゃった!」という方がいらっしゃいましたら、どうぞお問い合わせください。腰をかいてやると喜ぶねこちゃんです。
夜、悩みに悩んで三女の誕生日プレゼント購入。
迷いすぎの気もするが。