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2023-01-10

断固たる

2023年1月9日(月)

本を読みながら寝ようと思ったのだが、全然眠れずそのまま明け方午前4時。

せっかくなので、最近オフクロが占領しちゃって全然観れてなかったNetflixで『楽園の夜』を視聴。これね、『鮫肌男と桃尻女』が好きな人ならおもしろいと思いますよ。設定はだ〜いぶオマージュ、懐かしい。

 

ただ、全然違うことを考えてしまっていて、内容は全然アタマに残らなかった。

 

そのまま寝ずにランチ営業。本日も満席御礼、ありがとうございました。

 

夜はおやすみ。

 

年明けからこれまでカミサンも頑張っていてくれていたが、俺はもう肚は決めた。

明日、警察に行ってくる。

 

朝食用にフレンチトーストを用意しておいた。

 

2023年1月10日(火)

本日はおやすみ。

カミサンが子供らを学校へ送ってくれて、俺はその間に最後の始末。自分のクローゼットや、キッチン奥の棚を片付ける。

 

いつかちゃんとしようと思っていたのに、長い間、テキトーにやってしまっていた。

絶対にそこに居てくれるもんだと高をくくり、軽いクチをきいてしまったり、ぞんざいに扱ったり。

そりゃあ、居なくなってしまっても仕方が無い。

 

 

年明けから、俺の財布が見つからない。

財布と言っても、お金や免許などを突っ込んでいただけの100均で買ったポーチなんだけど。

 

若い頃はカッコつけて見栄張って、それなりのモノで着飾っていた。自分自身はそれに見合った人間では無いくせに、いや、だからこそモノに頼った。

が、島根に帰ってからは「『見掛け倒し』はもうイヤだ。まずは商売を成り立たせ、そしてしっかり家族を食わせる!」と、その自分自身との約束の証明のために、財布も時計もブランドな物は一切身に着けないようにした。

 

100均のポーチと、¥1000のカシオの腕時計。最初のうちはなんだか情けないようなみっともないような気持ち。

 

だがそのうちのその¥100と¥1000こそが俺の誇りとなり、ほどなく、築35年の店のボロボロの和式トイレはキレイにリフォームされ、看板も新調。素晴らしいキッズルームは2つも作る事ができた。借金する事もなくだ。

おかげさまで今ではなんとか家族と幸せに生活出来ている。

 

もちろんカミサンや周囲の人たちの応援も大きかったが、その時買った100均のそのポーチだって、俺を支えてくれていた立派な仲間。

しかし最近はそんなポーチを大切にするどころか、いつだって置き場所は決めてやってないし領収書の整理は遅くて中身はグチャグチャ。「俺なんかこんな100均のポーチしか使ってねぇよ」とか「そろそろイイ財布も必要かな」なんて言ったりして、アイツを傷つけるような事ばかりだった。

 

そりゃあ出ていってそのまま帰って来なくっても、仕方のない事をしていたんだなと思う。

 

失くした事がわかってから数日が立っても、しばらくはこの事実を認めたくなかった。どこかその辺にあるやろ、戻ってくるわ程度にポーチの事を軽く考えていた。

でも、そんなワケないなともわかっていた。

 

カミサンは毎日「明日の朝まで待ってみようよ」と俺を慰め、昨日もずっと一緒に探してくれたのだが、もうタイムリミット。

おとといから読んでいるこいつのおかげで決心もついた。読みながら一晩中寝ずに考え、「もう、だらしない人間ではいない。俺はお財布の置き場はちゃんと決めて、そして領収書の整理も早くする人間になる」と決めたのだ。読むべきときに出会うもんなんだな、本というのは。

 

この歳になって免許やカード類を紛失するというのは、非常に非常に自分が情けない。

しかし、今その自分の情けなさを認めなければ。そして、この出来事を胸に刻み、成長せねば。

 

という事で、カミサンに浜田警察署まで連れて行ってもらい、ひととおりの紛失届を提出。

そして免許センターも連れてってもらい、その場で免許書再発行。やる気のなさげな窓口と天下りたちに冷たくあしらわれたりもしたが、そのくらいの罰は受けねばならないのだ、昨日までの俺のような人間は。

まぁ、別に窓口にやる気はいらんか。あと天下りかどうかも勘だし。

 

それから邑南町まで戻り、今度はマイナンバーと保険証の再発行。情けない気持ちがなくなる事はないが、それでも一歩ずつ前進しているのだとは感じられる。

 

ポーチ。

今までホントありがとうな。俺、今はまだまだだけど、でもいつか財布とか領収書とか保険証とか、全部を大切に扱えるような人間になってみせるよ。

けど俺、やっぱりヴィトンもエルメスも要らない。外側よりも、その中に入っているモノ(マネー)を大事にしたいから。

 

ポーチと共に、そして昨日までの俺ともお別れ。

ずっと憧れていた「整理整頓のできる人間」「道具を大切に扱える人間」になります。

 

最後に財布を失くしたのは30歳の時。

実はその出来事も人生を大きく変えてくれたのだが、今回のこの紛失劇もあとから絶対、「あれは俺の人生に大事な出来事だったな」と実感できるよう、16年ぶりにココロにTATTOOを彫りました。

 

 


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