島根、喫茶店のマスターが思う
2021年11月24日(水)
本日、お店お休み。
お休みといえば朝から病院。先日取ってもらった大腸ポリープの検査結果を聞きに。
最近お店のお休みが多いのは、全部俺のせいでございます。はぁ〜情けない。
それにしても、この待合室よ。
「病院の裏側全部見せます!」みたいな事になってるの、ちょっとよくないと思うよ。なんかイヤな緊張感がみなぎってるもの。
俺の隣で同じく待ってたご婦人、「じゃあ図りますね〜」って血圧診てもらってたけど、そんな血圧170なんていかんだろう。絶対にこの嫌な雰囲気のせいで血圧上がっちゃってるだけだと思うよ。おいショーケン、なんとかせぇよ。
ポリープはなんともなかったようで、そのままクルマのタイヤ交換へ。冬のタイヤに替えてもらう。
もう雪が降る、なんと秋の短くなったことよ。
昼過ぎからジム。ギックリ腰に四十肩というハードルはあるが、ようやくベンチプレスは80kgまで回復。あがる、上がるぞ!
このまま何も故障無くいきたい。目標は春までに100kg、夏までにもう1回120kgだ。
夕方、骨付きの鶏を炊いた。
大阪の友人が「老化にイイよ」と送ってくれた鶏。むっちゃ高い地鶏だが、これ自体を食らうわけではなく、これで「出汁を取れ」という。え〜、塩焼きで食いたいけどなぁ〜
ま、でもやってみますか。圧力鍋だとダメらしい。過剰な温度では、こわれてしまうビタミン群があるんだとか。まぁ俺、圧力鍋嫌いだから大丈夫だけど。
グツグツやった。透明なスープも考えたが、まぁ、今回はイイや。明日には美味いスープが飲めるらしい。長女のお弁当にしよう。
そして、大いなる宿題がきた。
商工会青年部という、この町の商売人の2代目3代目が所属する団体があるのだが、そこに地元の高校から「アンケートの依頼」が来たらしい。
自分たちが暮らす地域の事を学ぶという授業があるらしく、それの素材として商工会青年部にサンプルを求めてきたようだ。
長女も通っている学校だし、それに、若者の応援も出来ずに何が商工会青年部だ。誠心誠意、応えてみようと思う。
と、マジメにアンケートに回答していってみたが、さぁ、お役に立てたかどうか・・・。
以下、矢上高校からの問と、そして俺の回答。
ちなみに今日はウォッカを6杯ほど飲っちゃってんだがな(普通のお店なら12杯分の量)。
さて・・・
「新型コロナウィルスによって受けた影響の良かった点、悪かった点をお聞かせください」
「テイクアウト」という新たな需要を掘り起こせた事は良かった点と言えなくもないが、それは同時に、お店で食事をするというこれまで培われた「外食文化の衰退」にもつながった。
「良いお店」。そうであるならしばらくは生き残れるだろうが、しかしコロナ以前のような営業形態は今の社会に通用しなくなり、コロナ以降の利益構造の変化に対応出来なければ、どのみち消滅せざるを得ないだろう。
「良いお店」とは何か。商店自身がそれを考えるイイ機会になったのは違いないと思う。良い点とも悪い点とも言える。
「『少子高齢化』が進む邑南町で御社が抱えている課題についてお聞かせください」
7年ほど前より、町内では唯一の「ファミリー向け飲食店」として営業方針を換えた。結果、ターゲットに対してのシェアは同業者には劣らないレベルにあるかもしれないが、しかしマーケット自体の縮小は免れない。町外県外のファンを増やす施策が必要となってくるだろう。
が、我々喫茶とおりみちとしては、あくまで近隣の人に必要とされる事が最重要課題であると考える。「外を見ながらしかしローカライズ」を商品開発のベースにし、限界利益の見直しを経営方針の柱にしたいと思う。
「『人口減少』が進む邑南町で御社が抱えている課題についてお聞かせください」
上記と重なる部分が多い質問ではあるが、まず根本的に、歴史上、文明が成熟すればするほど人口減というのはほぼあたりまえの事(日本の場合は、ポテンシャルが「その程度だった」というだけかもしらんが)。医学やそれに付随する科学が進めば、1つの「命の重さ」が変わるのは自明である。日本の人口の減少についてなど、今更取り立てて取り組む必要は無いし、そもそも対策するにはすでに遅きに失した。
その上で我が喫茶とおりみちが何か課題とせねばならんとするならば、どれほど社会が変化しても、その変化にどれだけ柔軟にアジャスト出来るか、現状に対応出来るかだけである。「現実は常に変化している」という緊張感と、しかしまるでそれがなかったかのような対応力。そこには緩みが無いようにしておくべきだと思う。それを課題と言うかどうかは別にして。
「邑南町や矢上高校生にしてほしい取り組み等があればおしえてください」
町に対しては特に何も思わないが、矢上高校の生徒諸君にはとにかく「成功体験」を重ねていって欲しいと思う。
「成功」と言っても、他者の評価は必要ない。
他人がどう思おうが、自分だけは「あぁ、がんばったな」と心の底から思える経験を1つ味わって欲しい。大事なのは、周りからは「それって失敗じゃん」と思われても関係ない、自分が自分を納得させられるだけのチャレンジをすること。つまり「孤独」と友達になることだ。
君たちのそう遠くない未来。
きっと1人残らず「どん底」というのを経験する。そして、残念ながらそれは避けられない。とんでもない災厄が訪れる場合もあるだろう。
誰にも頼る事は出来ないのだ。頼りに出来るのは、それは「あなた自身」しかいない。
親とか、友人とか、恋人とか、どんな人も本当の意味ではあなたを救い出すことは出来ない。自分が自分を救い出すしかない。
自分も矢上高校に通う生徒の保護者である。できればそんな困難は避けさせてやりたいと思いもするのだが、しかし、その困難を乗り越えられるあなたであるとも信じている。
困難に立ち向かった時、自分にしか頼れない時。その時最も役に立つのが「成功体験」=「ワタシ(オレ)、あの時がんばれたじゃないか」という経験だ。
大切なのは「がんばれた」という事。
「成功体験」といっているが、何かにチャレンジしたならば、もしそれが上手く行かなかったとしてもチャレンジした時点で大成功。失敗したり達成できなかったところで、あなたの努力そのものは絶対に消滅しない。それどころか、次の機会が訪れたときそのかつての失敗は、チャレンジしていない者への大いなるアドバンテージとなり、あなたの支えとなる。
勝ち負けではない、「逃げたか、それとも立ち向かったか」だ。
対象はなんでもイイ。部活、勉強、文化活動、ゲーム、恋愛etc・・・、何か1つ、思いっきり全力で取り組んでもらいたいと思う。
そして最も大事なのは、こんなオジサンの言うことなんぞ一切合切無視する事。
上に書いた事は全て気にしてはならない。むしろ「おっさん、何言ってんだよ?」という気持ちであってほしい。
反骨精神を持ち、権力や既成概念に立ち向かい、困っている弱きを救え。俺の意見なんぞ、君たちの情熱には無力だとはわかっている。めいいっぱい青春を満喫してくれ。
俺たち世代は社会を変えることが出来なかった。しかし君たちなら出来ると、心から信じている。
「少子高齢化」「人口減少」への対策として企業が出来ると思う事をお聞かせください」
無駄な事をして資本を疲弊させるな、の1点である。国内の少子高齢化は、どうやったって避けられるわけ無いだろう。
それに「人口の減少」?
世界的にみればまだまだ人口は増え続けているじゃないか、もっとデータを見ろ。悲観している暇があるならば、国際競争力を磨けば良いだけだろう。
内需のみでやっていけるのは、あと数年だ。
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これ、大丈夫ですかね?
もし万が一、「とおりみちのマスター、なんか変な事アンケートで答えてたらしいよ」とお耳に挟んだ際は、「あれはウォッカのせいよ。ハイボールだったらもっとヤバかった」とお伝えくださいませ。
あと、三女の愛するハクト王子さま。
サッカーで島根県チャンピオンになりましたので、ご報告まで。