マスター、「不惑」への道のり
2021年1月16日(土)
夜、カミサンとそして三女も一緒に映画鑑賞。
『ブックスマート』。勉強の得意なマジメだがイケてない仲良し女子二人組が、卒業式の前日のパーティーだけははっちゃけてやろうとする青春映画。
と、聞いていた。
というのも、周囲の評判があまりに高いので「コレはできるだけ内容を知らずに観よう」と決めていたから。
すでにご覧になった方は「『ブックスマート』を三女と?絶対やめとけ!」とお思いだろうが、観ちゃったもんは仕方がない。
ド級の下ネタギャグ映画だった。途中で「ストップストップ!これは大人の観るヤツだ!」と一旦停止。あぶねぇあぶねぇ、というかだいぶ遅かった。
そして深夜に再び俺1人で鑑賞。カミサンもスマホで観たらしい。
たしかに下ネタギャグは満載だったが、しかし「マジメ女子」の話でもあり、そこはかとない上品さというか純朴さが全体を包み、イヤな気はしない。
それにこの映画は悪人も出てこないし、ルックスやマイノリティのところで差別されるような事もない。
何より、中盤からは「こりゃあ確かに評判になるワケだわ・・・」と感動のシーンが連発。
主人公のイケてない女子2人が、自分たちが周りから「見下されていた」ワケじゃなく、自分たちこそが周りを「見下していたんだ」と気付いていく様は、これは新たな青春映画の語られ方で素晴らしい。
どこを取ってもネタバレになるのでコレ以上は言わないが、高校生や大学生、そして新たな現代的価値観を得るためにも、その保護者もみんな観るべき1作だと思う(観る時は1人がイイ)。
ラストはまたポロポロと泣けてしまった。こないだ観た『アルプススタンド〜』もイイし、今年は青春映画を観まくって、俺も価値観のアップロードに励みたい。
朝、長女の朝食作り。ベーコンレタスエッグバーガー及びイチゴトースト。
しかしそこに次女も一緒に起きてくる。え?部活あるの?体育館が使えないって言ってたじゃない?
「中学校の体育館が使えないってだけで、他の体育館で練習はあるよ」、え〜!すまん!
急いでもう1つ分こしらえた。
ランチ、満席とはならず。しかしおかげさまでおヒマというワケでもなかった。
友達のあっちゃんが来てくれたので、少しばかりM-1グランプリトーク。話したい事はもっとあるのだが、俺のイチオシ「ニューヨーク」をあっちゃんも推してくれただけでも嬉しかった。『エレパレ』の事はまだ知らないようなので、早いうちにレクチャーぶちかましてやりたい。
夕方。
クリエイティブと打ち合わせ兼、子育てトーク。新メニューの話もしたのだが、やはり俺とカミサン二人だけで考えるより、もっとイイ案が出た。
夜。丁度いい感じの営業。ありがとうございました、助かりました。
テイクアウトの需要は日増しに。今後、4月や5月のような営業形態になる事も考えておかねばならんだろう。
深夜、今夜も三女は計算ドリルや漢字練習。俺が「小学校3年生 漢字」で見つけた問題をダウンロードしたプリントに挑戦。
「ぱぁぱ〜、コレまだ習ってないよ〜」という、割り算の筆算。
でもお前、学校行ってないのにソレが出来たらカッコいいじゃないかよ。というと、「・・・たしかい、めっちゃカッコいいわ」と張り切って取り組んでいた。
一通りこなしてからは、全員でハッスルタイム。
三女をセコンドに従えて、カミサンはリングフィットに挑戦。
長女と次女は、ギターとウクレレをかき鳴らしセッション。
リビングは、昨日観た『ブックスマート』の卒業式前のパーティ会場さながらの様相。島根の山奥にも女性の時代が来たぞ!
俺は1人読書。『残酷すぎる成功法則』。
どこにでもあるビジネス本、自己啓発本と笑うなかれ。登校拒否の子供を持つ保護者の全ての支えになる本。
その学校やその職場、たまたまそこがピッタリ合わなかっただけであり、きっと誰にでも必要とされ、チカラを発揮できる場所がある。
それを見つけるのは難しいが、しかし合わなかった場所から抜け出せたのは、もうすでに一歩踏み出したようなものだ。
長女の時に励みになったのは、『藝人春秋』に出てきた伊集院光とピエール瀧の会話。
クラスみんなに裏切られて1人停学になってしまった瀧だったが、
「クラスの30人が敵になっちゃってキツかったけど、そのあと300人が味方になって、そのうち3万人が応援してくれるようになった。今の経験は無駄ではないぞ、いやもっと無駄に生きるんだ」
と、学校生活に悩めるラジオリスナーに回答していた。
たしかに、長女の学校に行けなかった1年というのは、今振り返ってもアレは大切な時間だった。客観的に見れば「無駄」かもしれないあの時間は。
そんな実感があるからこそ、今の三女の状況にも比較的(比較的ですよ)落ち着いていられる。
カミサンの方はもっと落ち着いているというか、もはや「意に介さず」のレベルだが。
店の売上が心配だったり、三女の事だったりでオロオロしてばかり。
いったい俺はいつになったら「不惑」になれるのか。
ティーンエージャー向けの青春映画でこんなに泣いちゃってるんだから、まだまだ道のりは遠そうだな。