正月休み満喫中
2021年1月2日(土)
夜、今年の1冊目を読了。『あの本は読まれているか』。米ソ冷戦最中、アメリカは『ドクトル・ジバゴ』を内紛の火種にしようと画策する。
というと大きな話になりそうなのだが、この本は『この世界の片隅に』に通ずる「たとえどんな危機的状況でも、そこにはいつも庶民の暮らしがあった」という、翻弄されながらもその時代を生き抜いた人々の話だった。
特に女性はひどく虐げられ、そして女性同士でも差別しあってしまうような状況にさせられていたという歴史には、娘たちが生まれてからようやく、俺だって加害者だったんだなと思う。
翻訳者の吉澤先生の「これくらいならわかる?」という翻訳トリックには、途中でようやく気がついて「あ〜!」と悔しさに声が出てしまった。
そしてページを進めるたびに、昨年読んだベストセラー『ファクトフルネス』がチラチラと脳裏をよぎる。
『ファクトフルネス』を俺なりに簡単にまとめると、「データから目をそむけて悲観主義になってはいけないよ」という内容。
過去と比べれば、今は格段に良くはなっているだろう。それは本当にそうだと思うし、間違いない。「昔はよかった」というのは、不勉強な者は、やはり成長していないという証明だと俺も思う。
西欧諸国の「奴隷制度」、アメリカのネイティブ迫害、文化大革命やホロコーストやチェルノブイリなどを考えれば、たしかにコロナで危機的状況にある今でも、あの時代を生きた人々とは比較にならない。
戦時中とコロナ禍じゃあ、そんなもん戦争よりかはずっとマシな事くらい俺でもわかる。
だけれども、「データと真実」は違うじゃないか。
例えば島根県の交通事故死者数は、令和元年では22人、そして令和2年では17人だったらしい。
データとしては、今年は去年に比べれば死んだ人の数は確かに減った。島根の交通事故は改善された事になる。
でも、17人の亡くなった人の遺族はそんな風に思えるか?
島根の交通事情は良くなったと思ってくれるのか?
『ファクトフルネス』は資料としては素晴らしいのは間違いない本で、俺も嫌いでは無い。むしろ今でも結構好きな本だ。
ただ、現状で苦しんでいる人に寄り添ってくれるか、その人たちのチカラになってくれるかというと、その効果はほぼ無いだろう。
あまり飲んでないのに、本に酔ってしまった。
朝は、昨日仕込んでおいたカニのスープで朝食作り。
カニ身で炊き込みご飯を用意しておいたので、それを焼きおにぎりにした。スープは餡にして、雑炊風にして子供らの朝食に。
普段何も喋らない長女が「・・・おいしい」。
次女は「スープもっとある?」と大人気だった。ちなみに三女は昨夜の仕込みの段階で2杯おかわりして飲んでいた。
それからまた冷凍ピザ作り。
夕方、次女と三女は書き初めの宿題。カミサンがけっこう上手で助かる。俺はこの書初めの宿題、大嫌いだったなぁ。
カミサンは一日中模様替えを頑張ってくれていてヘロヘロ。
俺もニンテンドースイッチで『リングフィット』しちゃってヘロヘロなのだが、まぁカミサンと比べりゃあ遊んでいただけ。
というわけで、今夜は俺が晩ごはん作成。
年末に買っておいた、半額(¥350)になってた鯛をアクアパッツァに。セロリやトマト、パプリカと一緒に軽く煮込んだ。
あと、カミサンの叔母さんからいただいた里芋でグラタンも作ったのだがそっちは写真を撮り忘れた。グラタンの方が人気だったのに。
夜はみんなで『逃げ恥』を観ました。