伝説
2020年10月10日(土)
島根に「秋」は無い。
あっつい夏が終わって、そしたらもうすぐに冬が来る。
カミサンがフワフワなのを敷いてくれて、猫たちは大喜び。ゴロゴロ〜ゴロゴロ〜
幸せそうでなによりだ。
ランチ。今日も満席御礼、ありがとうございました。オフクロにも洗い物やら手伝ってもらってなんとかくぐり抜けた。
ただ、ダブルブッキングという非常にたいへんなミスも犯してしまった。ご迷惑をおかけしたお客様、本当にもうしわけありませんでした。
休憩はせず。
昨夜は興奮して全然眠れず、朝までずっと録り溜めしていた「お笑い番組」を観てしまった。
だから本当はココのタイミングで昼寝の一つもするべきなのだが。
何にそんなに興奮していたのか。
それは俺がずっと「あの話は出来すぎ、多分デマやろ」と思っていた伝説が、なんと本当の本当になってくれたから。あの話が本当なら、こんなに幸せな事はない。
俺は「お笑い芸人」という人達が大好きなのだが、今週の『文春』は長年俺が「それは流石にウソだろう」と思っていたお笑い芸人の1級品の伝説が、ついに本人のクチから語られていた。
ある芸人が全然売れないでいた頃。
浅草のストリップ劇場。
メシも食えずにしかし「お笑い」を磨き続けたその芸人は、自分が勤める浅草のストリップ劇場のトップ女優にずいぶんと面倒をみてもらったらしい。
しばらくしてその芸人はようやく劇場を卒業できる機会に恵まれる。
全国を回る仕事を得、浅草を離れる。ここで結果を出せば、一人前のコメディアンになれるかもしれない。
送別会ではそのトップ女優から「困った時は、質に入れてね」とネックレスをもらった。
劇場ではトップとはいえ、彼女だって実際は「社会の最底辺」のひとり。
裕福どころかその仕事を選んだということは、当時相当な苦労があっただろう。
辛い思いをし、それでも頑張って稼いで手にしたそのネックレスを「お金に替えなさいね」と渡してくれた想い。
もちろんその後のドサ回りの励みになったが、芸人には「1流のコメディアンになる」というのとは別の目標ができた。
その後、そのお笑い芸人は本当に日本のお笑いのトップにまで登りつめる。比喩ではない、本当にトップ。
たけし、タモリ、さんま。お笑いBIG3と言われたあの3人よりももっと上におり、その実力から「視聴率100%男」と言われるほどになる。
そこまでの実績を積み、そして再び浅草へ戻る。
ネックレスのお礼をせねばならん。
「こんなところに来てはダメ。欽ちゃんはもうスターなんだから」と、かつてのトップ女優はその芸人との接触すら避ける。
「でも、恩返しがしたいんです!何か叶えたかった事はないですか?僕に出来る事はないですか?」
「そうね・・・。ワタシ、子供を産んでみたかったわ」
欽ちゃんこと萩本欽一。このあとすぐに結婚発表。
ここまでは都市伝説としては聞いていたが、まさか欽ちゃん本人が語ってくれるとは・・・。
ここいらの周辺の話も入手しているのだが、そうなるとアレもアレも本当なのか〜。
欽ちゃんサイコーだな〜。
夜営業。
友達が来てくれたり、キッズルームもワクワクルームもご予約で一杯。カウンターにはS社長もいて、大騒ぎな感じの楽しい営業だった。
楽しいとはいえ、しかしキッチンは戦場。
洗い物と追加オーダーの伝票の山。土曜の夜ともなればドリンクのオーダーも多く、俺もカミサンのフォローをしている余裕がない。俺って視聴率でいったらどのくらいなんだろう?
そんな余裕の無いなか、3番テーブルではカズヤが「自分、エビスの黒を下さい」、カウンターではS社長が「マスター、お漬物ある?」。
いったいどうしてこの二人はメニューに無いものをカジュアル〜に注文してくるのか?
そんなストレスと洗い物が盛大に溜まってきたその頃、キッチンには長女登場。
シンクに溜まった全ての洗い物を終わらせ、お皿とグラスとカトラリーを拭き上げて、そしてまたすぐに居なくなった。
どういう条件のもとで現れてくれるかがまだわからないが、とにかく、我々夫婦が最大限のピンチになるとやってきてくれて助けてくれる。
おかげで仕事が終わるのが1時間は早まったと思う。
長女よ、ありがとう。カラダも助かったが、やっぱりその気持ちが嬉しかったよ。
イイ具合に疲労感と充実感、今日はグッスリと眠れた。俺も欽ちゃんみたいに這い上がって、カミサンを幸せにしてやりたいもんだ。
2020年10月11日(日)
そんな長女と二人で朝食。バレーボールの練習に送っていった。
それから俺はダンスの練習。本当はもっと内股にならないとイケないのだが、全然ダメ。ロボットでももうちょっと柔らかいんじゃないだろうか?
30分で汗だくだく。俺はいったい何をやっているんだろうか、この先になにがあるんだろうか?
ランチ、大忙し。ありがとうございました。
よく眠ったしダンスもしたしで、体調が良い。この、イチイチ「今日は体調がイイな」「今日は悪いな」と実感するのは、やはり年齢によるものだろうか。まぁ、なんでもイイけど。
テイクアウトのご注文も多く、休憩なしに夜営業。
夜もボチボチ忙しくなってくれた。
長女の同級生の高校球児たち4人が食事に来てくれて、少々お話。保育園の時から知ってるけど、ずいぶんお兄さんになったなぁ。
彼らはまだ1年生だが、みんなレギュラー(エースもいる)。しかも県大会をくぐり抜け、中国地区大会にまで上り詰めた。
この調子だと、俺の母校と戦う事になる可能性が高いらしい。アイツラ相当強いらしいけど、やったれやったれ、俺は今はお前らを応援してるぞ!
伝説を作れ!