妄想と上手くやる
2020年9月15日(火)
昨夜はS社長にたっぷり粘られ、今朝は起き上がれず。
朝食もお弁当も送りも、全てカミサンにやってもらってしまった。ありがとう。
しかし、昨夜のS社長とのお話は自分にもずいぶんと身にしみる話であり、自営業者の哀愁がたっぷり。
どこにも言えない話の相手に俺を選んでくれたなら、それはやはり「バーテンダー冥利に尽きる」。もうとっくにバーテンダーではないけれど、イイ仕事させてもらったんじゃないかと思える夜だった。誰かの支えになれているというのは、悪いものでは無い。
ランチ始まる前に温泉津まで往復、おかげでラジオがたくさん消費できた。
今月のラジオ消費は尋常じゃなく、俺史上、最も聴いている時間が長い。特に先週分は非常に素晴らしいコンテンツが溢れている。
火曜のカーボーイで伊集院に「神田伯山」について口を割らせた太田光を筆頭に、ナイナイの優しさ(優勝がしびれた)、おぎやはぎの復活劇(オープニングの曲)、東京ポッドにヤングジャンク、アトロクは1つのこらず全部ためになる(月~金すべて)し・・・と、もう耳がちぎれるほど面白かった。
でもその中でも俺がMVPを与えたいのは、やっぱり「クリーピーナッツ」。オールナイトニッポンについにあの「若林正恭」を迎えることが出来たというのは、クリーピーナッツファンとしては、もう感無量である。
さらに、NHKラジオ『クリエイターズファイル』でその結成秘話を話すクリーピーナッツには、ついには途中で聴くのを一旦止めて、1時間ほど「俺は今ちゃんと仕事と向き合えているか?」と考え込ませてくれるほどに感動してしまって(こちらは無料アプリ「らじるらじる」で日曜日まで聴けるよ!)、それからは毎晩同じ話を聴きながら寝る日々だ。
なんちゅう幸せな日々か。月額¥350じゃあ申し訳ないよ。
ランチ、忙しいけどえっちゃんがおるもんね。
カミサンが仕入れでランチのスタートに間に合わないのに、開けてすぐにお客様がワンサカ。それでもえっちゃんが居てくれたら余裕なのよ。
ヤマを越えたころになんとかカミサンが帰って来た。
えっちゃんは「マスターが落ち着いていてくれたから安心でした〜」と言ってくれていたが、そうではなくて、えっちゃんが居てくれたから落ち着けただけ。でもカミサンにそう言ってくれているのは嬉しかったので、そのままにしておいた。
夜営業まですこし本読み。
不安を解消したり、人生を改善したくて本を読むことが多いのだが、余計に悩みが増える時もある。老後のお金なんて、キョーフしかないわ。
思えば俺もS社長も日々その「キョーフ」との闘いである。
吹けば飛ぶよな自営業者。明日をもわからぬ暮らしの中では子供を育てるのに精一杯で、働いても働いても不安は常に付き纏う。
「モノより、思い出」と言ったのは日産自動車だが、それは正確には「必要最低限以上のモノより、思い出」であり、つまりは安心して暮らせる最低限の生活がキープできてこそ。ニッサンや広告代理店にはわからんだろうが。
なんの保障もない自営業者には、今のこの暮らしが明日も続くとはわからない。「最低限」を死守する為には、1つ休みを取るのも不安で仕方ない。
全力で仕事に取り組むのだって難しい。経営者、職人、夫、父、地域、全ての面にバランスよくチカラと時間を配分せねばならんとなれば、「仕事に全力」なんてとてもできるもんじゃない。クリーピーナッツが羨ましいよ。
が。
ここへ来て、その不安の根拠は一体なんだろうか?と思い始める。俺はいったい何をそんなに不安がっているのだろうかと。
「不安」が覆いかぶさるような人生は、それを俺は「本当に生きている」と言えるのか?
かつての倒産はたしかに事実だが、また同じ事が起こるとは限らないし、起きるとしても今の俺なら大ケガをする事もないはずだ。
そして、倒産が商売上の最悪な出来事だとしても、冷静に考えて「倒産したトコロでなんなんだ?」。
それに多分「倒産」はしない。最悪の最悪で「売上が落ちる」くらいだろうし、それでも多分「最低限の生活」は守れる。
俺はどうしてそんな無意味な「不安」みたいなモノと闘って、そして勝手に疲労し、過剰なアルコールで紛らわせてカラダを痛めつけるのか?バカなの?
ここ何日間か、ラジオ聴きながらそんな「不安とは」というテーマで自分と向き合いましたが、
結論、「俺は妄想が過ぎる」
それはそれで物語を紡ぎ、俺の人生を豊かにしてくれるものでもあったけども、妄想は自分を痛めつけるものでもあった。
だから今後はできるだけ「付かず離れず」の関係で、妄想と上手く付き合って行ければなぁ、というのが現状である。それほど悪いヤツじゃあ無いんだよ、妄想も。
晩ごはんに鶏胸肉を焼いたのだが、皮をカリカリに焼いてアサリとシジミに与えてみた。ぺろぺろ舐めるだけで、全然食べなかった。カミサンから「脂はダメよ」と教えてもらった。
ちゃんと調べてからやるべきだったな、ごめんよ。
S社長には俺が。そして俺にはこれを読んでくれてる全ての人が支えでございます。もうちょい上手く休みを取ろうと思います。