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2020-09-03

明日はランチのみ営業です

2020年9月3日(木)

稲刈りが終わった喜びにまみれて飲り過ぎた。長女のお弁当とみんなの朝食を仕込みながらラジオを聴いてハイボール、そりゃあイイ気分で飲んじゃった。

結果、キッチン奥の小上がりで寝てしまったらしい。フローリングに直寝、腰が痛いわ。

 

朝、オフクロの家のドアの窓ガラスが割れてしまっていた。確かに夜中の風はひどかった。

しかし週末はもっとスゴイ風が吹くというので、店の外の植木鉢などを全て店内に搬入。いつも店の玄関に置いている看板は、駐車場の真ん中まで飛ばされていた。

 

昨日収穫したお米の乾燥が終わったので納屋に収納。最終的にはココが満杯になるほどの、満足のいく出来高だった。

 

が、米を運んでる時にまた腰を少々・・・。

でもまぁ、稲刈りと腰痛はセットのようなもの。ギックリ腰まで行かなかったんだから、このくらいで済んでヨシとしようと思う。

 

そしてようやく『ザリガニの鳴くところ』読了。「読みたくない、でも読みたい」という複雑な感情で、中盤までは非情にココロが痛くて読みにくかった。

 

この小さな女の子が辛く困難な人生を送らねばならない物語ってのには、往々にして「父親が情けない」。

この『ザリガニの〜』に出てくる父親っつーのもご多忙にもれずで最悪。いっつもいっつもウイスキー飲んでばっかで短気で「悪いのは社会」って愚痴ってて・・・、う〜ん、ほぼ俺だな。

 

「家族に見捨てられながらも、広大な湿地でたった1人生きる少女に、ある殺人事件の容疑がかかる・・・」というキャッチコピーで、去年アメリカで最も売れたこの小説の作者はなんとこれがデビュー作。しかも70歳を越えてから初めて書いたっつーんだから、まさにアメリカン・ドリーム。「俺もいつかは」なんて思ってしまったりして。

 

あとがきで訳者さんが言っているのだが、本当に「ジャンルを特定出来ない、奥行きの深い」小説だった。

ミステリーでもあるし、少女の成長譚でもある。貧困や差別を扱う社会派小説でもあるし、南部の美しい風景を描いた文学でもあった。とにかく、俺の中の今年1番はこれで間違いないだろう。

 

カミサンも「読んでみようかな」と言っているが、是非とも読む事をオススメしたい。そして長女にも。

 

この春、長女の中学校の卒業にむけて「孤独を愛せ」と言葉を送った。孤独と友達になれれば、むしろ人生は豊かになるのだと。

今もその思いは変わらないが、『ザリガニの〜』の聡明な主人公のカイアを眺めながら、「孤独を愛すにはむしろ『自分には絶対に信頼できる人たちがいるんだから』という安心感がなければ難しいのだな」と痛切に感じた。

 

いかに家庭を安心できる場所として作り上げられるか。ウイスキーたっぷり飲んで、アタマが痛い腰が痛いとか言ってるようでは全くダメなのである。

 


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