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2020-08-19

8月19日

2020年8月19日(水)

「まだお米炊いてないぞ!」というプレッシャーで、午前2時、3時、4時と、1時間おきに目が覚める。アカン、これは相当アタマがおかしくなっている。

でもラジオがあって良かった。イヤホン越しに誰かが喋ってくれていると安心する、たぶん再生してから30秒も経たずに寝てしまってるのだが、それでもその30秒のラジオが無いと寝られない。

 

6時、本格起床。無事に焼肉弁当をこしらえる事ができた。米も問題なく炊けた。昨夜、研いでおいたし。女子高生のお弁当として正解かどうかは不明だが。

 

オフクロはずっと「スナックのママ」をしていた。

他所のお母さんよりもトッポいしお洒落、ガキの頃はそれなりに自慢の母親だったような気がする。

忙しいオフクロに代わってじいちゃんとばあちゃんに育ててもらったが、それも特に不思議とも思わなかった。遠足も野球の試合も、ばあちゃんが作ってくれた弁当を持っていった。別に何も不自由も無いし、美味い弁当だった。

 

ただ、10歳くらいになればなんとなく「あ、これは一般的な家庭環境では無いんだな」くらいはわかる。

朝、俺が小学校に行く時にはオフクロはまだ寝ていたし、そしてその酒臭い寝姿に「昨日も頑張ってくれてたんだね、お疲れ様」なんて思えるワケもなく、とにかくだらしなく映る「母親」を見るのがイヤだった。

 

派手で、歌が上手くて、酔っぱらいに人気があった。見栄っ張りで自信がなくて、その場しのぎで嘘をついた。

「絶対にこんな大人になりたくない」と思ったが、人は気を抜くと親に似る。

 

じいちゃんが酷い酒乱だった事もあり、ばあちゃんには「俺、大人になったら絶対に飲食店なんかで働きたくない。お酒も絶対に飲みたくない」と勝手に宣言していたのを覚えている。子供ながらに「僕もいつかこうなってしまうのだろうか?」と怯えていたんだろうか。

 

40歳からも数年過ぎた、そしてかつてのオフクロとは同業だ。

「だから弁当とか朝食とか、いいかげんもう許せよ」とホントにホントに思うのだが、頑張って早起きして娘の弁当や朝食を作れば作るほど、様々な感情がこんがらがる。

 

あんな風に酔っ払って、一緒に朝食どころか見送りすらもしない。絶対に俺はそんな風な親になりたくないけど、でも実際はあの頃のオフクロが叩き出していた「売上」に勝てた事がない。

しかも俺は1回倒産してしまっている。

商売人として勝てないから、せめて「親業」で勝とうとしているのか?本業から逃げているだけなのか・・・?

 

 

カミサンは「とにかく休んで」というが、どれを休んでイイかわからない。店を休めば家計に影響が出る、朝食やお弁当を作らなければ、娘らが将来俺のようなひねくれた人間になってしまう。わからない。

 

ランチ、満席御礼。ありがとうございました。

 

まだ夏休み中の三女が洗い物を手伝ってくれている。文句ばっかり言ってたあの頃の俺とは大違いだ。ありがとう。

しかし三女は「今日みたいに忙しいと、ママは泣き出しそうになってる・・・」と。

 

いったいどうしたら

 

倒産なんか二度とするわけにはいかない。あんな貧乏、絶対にもう家族に経験させたくない。だからじゃんじゃん流行る店になって、商売が上手くいけば家族が幸せになると思っていたのに、カミサンは泣き出しそうだ。

 

俺は、何しても上手くいかない。関わる全ての人に申し訳ない。

 

 

 


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