『パラサイト 半地下の家族』、そしてここに住むという事
2020年7月15日(水)
本日おやすみいただきました、ありがとうございました。
6時半起床。昨夜のウチに仕込んでおいたので、お弁当も朝食も楽勝。ただ、この朝食が全然人気がなかった。アボカドのと生ハムのサンドイッチは、まるで減ってくれなかった。とほほ
午前中、用事がありお隣の川本町へ。昨日の大雨でひどい被害を受けたところもあるらしいが、たしかそこは2年前にも水害にあっていた。
2年前と言わず、何年かに一度必ず被害に合う。俺としては「どこか別のところに居を構えればイイのに」と思わなくもないが、住んでいる土地への愛情というのは理屈ではないのだろう。
いつまで経っても「地元愛」というモノが芽生えない俺にとっては、少し羨ましくさえ思う。
帰ってきてからカミサンとようやく『パラサイト 半地下の家族』を視聴。
ソン・ガンホ、最初は気のいいおじさんだったのに、途中から表情が死んでいく。
最初から中盤にかけてはずっと「すっとぼけたギャグ」と「皮肉」の効いたブラック・コメディ。
とにかく非常にテンポがよく、まさに「上手い映画」と言える作品。この一点だけでも「あんまり時間無いんだけど、なんかイイ映画ない?」と訊いてくるような(映画に対してなんのリスペクトも無い)人にススメて(精神的に参らせて)あげたい映画、本当にノーストレスで話が進む。
途中までね。
序盤と中盤に、家族が揃って食事をするシーンが2回ある。出てくるヤツらがみんなろくでもない人間という、まさにこの映画を象徴するような「メシの食い方」をしているのだが、この中盤の2回目の食事シーンは「あ、ここから絶対ヤバい気がする・・・」と、鑑賞しながら緊張感が止まらない。こわい。
カミサンも全く同じ感情らしく、子猫2匹をとっ捕まえて一緒に観てる。俺にも1匹貸して欲しかった。
ラスト手前からもストーリーは一気に進む。
序盤からあるモチーフとしてチラホラと「インディアン」が使われているのだが、インディアンと言えばつまりはそういう事か・・・。韓国の貧困問題、社会格差を問題にしていると思いきや、そりゃアカデミー賞主要部門軒並みやっつけるわけだわ。
ラストシーン観終わってからカミサンと言葉もない。二人で洗濯干したりしたのだが、ずっとどんよりとしてしまった。水害のシーンもあり、今観るべき映画であったとも思うが、なかなかココロに突き刺さってくれた針が抜けないような気分だった。
しかしこのあとまさかカミサンが、「お昼は汁なし担々麺食べよう!」と言って来たのには「マジで言ってるのか・・・?」と戦慄が走った。この映画観たあとに「汁なし担々麺」とは・・・(ここ重要なので、みんな早く観て喫茶とおりみちにおしゃべりに来て欲しい)。
夕方、町内の小学校に行ってボランティア活動。
普段酔っ払ってるところしか見たことのないショウが、一番汗かいて枯れ木や土砂を運ぶ。まわりの奴らも「アレが本当のショウ君の姿なんですね」なんて言っているが、酔っ払ったショウの面倒見てから言って欲しい。
参加していたのは「地元愛のかたまり」のような奴ら。
終わってから打ち上げがあったようだが、今日はなんとなく不参加にさせてもらった。
『パラサイト』観たせいだろうが、「自分の居場所」というモノを考えてしまって、ちょっと誰とも一緒に居たくない。早く娘たちに会いたい気分だった。