10年越し

   

2019年11月30日(土)

金曜深夜。

仕事が終わると、また俺の好きなアーティストが逮捕されてるじゃない・・・。もはやラッパーの大麻での逮捕くらいではなんとも感じないはずだと思ってたけど、これでまたしばらく聴けなくなるかと思うと非常に寂しい。カミサンからは「は?誰それ?」と言われたが、何言ってんだ、お店のBGMでもけっこう使ってるよ鎮座DOPENESSもFNCYも。なんならこの邑南町にも5年前くらいに来てくれてるんだよな。

 

結構ふてくされた。それから、「大麻には常習性はない」っつーのもゼッタイ嘘だと確信した。なかなかにデカいプロジェクトが動いてんのにやっちゃうんだもん、自分の意志では止めるのは無理だって事だ。言わずもがなだ。

こっちに被害が無きゃ別に勝手にやってろよと思っていたが、やっぱり好きなアーティストがカラダ壊すのは辛いんで、できればやめていただきたいと思います。

 

もう寝ちゃおう、と。

何か「お笑い番組」観ながら寝ようと思ってTVerを開いたら、もうさっきの『脱力タイムズ』がアップされていた。

多分、今年のお笑い界での「唯一、そして最も明るいニュース」になるだろう『脱力タイムズ』が。

 

素晴らしい。もう、大河ドラマのようなこの10年の伏線回収だった。

 

関東芸人では初のM-1優勝。しかし柴田の不祥事でコンビでの活動が出来なかったザキヤマが、それでも世間に許してもらえるまではと必死で「アンタッチャブル」の名前を守りながら活躍し、そしてまたコンビで活動出来るまでになった矢先、再びの柴田のスキャンダル。

犯罪を犯したわけでは無いので、比較的早めに芸能界に戻って来たのは来た。

そもそも才能はある(なんてったってM-1優勝者だ)。また少しづつお笑いの仕事に戻れるようになった柴田だったが、もう以前のような漫才をするには、ここまで必死でやってきたザキヤマとはずいぶん「顔が違う(格に差がある)」。

 

ラジオで聴いている芸人のこぼれ話によると、やっぱりザキヤマの方が柴田を許せないでいるというような話も聴いた(おぎやはぎ、喋りすぎ)。なんなら柴田本人も「今俺が漫才やっても、差がありすぎる。もっと頑張ってからじゃないとコンビでの仕事は出来ない」とも言っていた。

 

そして10年が過ぎた、アンタッチャブルの抜けた穴はもうない。ザキヤマと南キャン山ちゃんで全ピースが揃っている。

しかし柴田も腐らなかった。もともと才能もあるが、頑張っていたのは、特にここ2~3年の「動物ネタ」を見ればよく分かる。早口で興味なさそうに話すそのネタは、むしろ相当稽古してきた現れだ。徐々にテレビでも目にするようになってきた。

 

そしてここ何年かのこの『脱力タイムズ』では、ゲストで出るたび毎回「それではアンタッチャブル再出発の漫才を見せてもらいましょう!張り切ってどうぞ〜」と、ザキヤマのそっくりさんと漫才をさせられるというほぼ罰ゲームみたいな仕事を繰り返していた。

ザキヤマの兄貴分「くりーむしちゅー有田」。兄貴分の番組でここまでいじられ、そして結果を出し続けた柴田に有田の描いた絵は、「ここまで揉めたアンタッチャブルを、いかに世間に不時着させるか?」だっただろう。じっくりじっくり時間をかけてその時を待った。有田のバランス感覚とか、その全てを任せたザキヤマ(事務所違うのに!)の二人の懐の深さよ!

 

だから柴田の「この番組でやるの!?」には、観ているお笑いファンみんなが「ここ以外ありえんだろう!」と思ったはず。もちろん柴田本人こそがそう思っただろうけど。

 

そして漫才が始まる、10年ぶりの。柴田がジャケットを脱ぐ瞬間、「あ、漫才師なのに!」と思ったし、そしてジャケット脱いだら半袖シャツだったのが「あ、本当に準備してなかったんだ!」と更にテンションがあがった。

そして始まる「アンタッチャブル漫才」。

ぎこちない所作や台詞は、むしろそれこそ「漫才」ってもんよ。ジャルジャルが破壊しようと挑戦したアレも面白かったが、やはり漫才は「立ち話」であって欲しい。

 

俺はリアルタイムではないけれど、その立ち話の最高峰は「横山やすしきよし」に間違いないと思っている。

好き放題やってるつもりのやすしが、それ以上のとんでもない事を言い出すきよしに本気で笑ってしまい、ツッコミ以前に自分が笑ってしまうというあの感じこそが「漫才」だと思う。

アンタッチャブルのネタの良さは、ザキヤマの無尽蔵で自由なボケにその都度超的確につっこんでいく柴田があってこそだ。だが、もっとおもしろいのは、その「的確にやりたいんだけど、コイツおもしろ過ぎるんだもん〜」と柴田が笑ってしまってつっこめない時の漫才がメチャクチャに面白い。

やすしが吹き出しちゃって、きよしにツッコめない時のような、あの「たまたま仲良しがそこで始めた立ち話」がサイコーに面白いのだ。

 

そんな「やすきよ感」がアンタッチャブルの漫才にはあるのではないかと、ずっと思っていた。

 

今回もザキヤマのそっくりさんと漫才させられると思っていた柴田が、実際に本物のザキヤマが出てきたシーンがコレ。「やっぱ俺の相方ってホント面白いわ〜」って感情が伝わってくる。

コレよ、コレコレ。俺の観たかったアンタッチャブルはコレだ。実はコンプライアンスのわかる男ザキヤマと、お前のほうがヤバいし今回こそ反省してるんだろうな?の柴田。

 

いやぁ〜、イイもの観せてもらいました。ここ深堀りするとあともう1万字かかるけど、なによりザキヤマの素晴らしき「舎弟っぷり」。有田とザキヤマの最高の関係性の再確認が出来たわ。今度『燃えよ剣』の映画化するらしいけど、むしろ『有田とザキヤマ』でやってもらいたい。

夜中のうちに3回観て、今日は次女に説明しながらまたもう一回観た。

今日は16時間働いた。ここ半年で最高売上だが、そんな事はどうでもいい。

 

夜、もう一回店の大きなテレビで視聴。

何度観ても自然な柴田。

やすしも柴田も、それがホントは全部演技でも全然イイんだ。「実は台本通りにやっていただけ」でも全然イイ。

 

いいもの観させてもらったわ。これで闇営業絡みも全部恩赦にならんかね?桜見る系は許すんだったら、あんなもんなんぞ比較にならんくらいの素晴らしい文化的快挙だと思うんだけど。


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