星座

   

2019年3月17日(日)

5時前には目が覚めて、といっても普段の花粉症による不快な目覚めではなく、自然に起きた。体調やヨシ、である。

 

そのまま布団の中で『続・横道世之介』を読んだ。世之介、走ってるね・・・。

誰にでも「もう会えない人」がいるだろう。この本が出たと知った時、「放っておいてくれ」と「でも嬉しい」とのグジャグジャした感情があり、だから手元に届いてからもずっと読むのをためらっていた。

 

ノンフィクションやドキュメンタリーならまだしも、エンターテイメントとしての小説や映画に出てくる登場人物たちの事を「アイツ、元気でいたらイイなあ」と本気で思う事がある。『桐島部下やめるってよ』のキャプテンとか、『ブルーバレンタイン』のディーンとか。

世之介に対してはそれは無い、だって世之介はもう死んでしまったから。でも「世之介のような生き方ができれば」と、ふとした瞬間に思わされる事はよくあった。

 

気づき難いが人生は「決断の連続」で、たとえば「酒を飲む」とか「カミサンに辛く当たってしまう」とか日常のなんでもない出来事も、結局ホントは全て自分が選択し、自分が決断してから行っている行為だ。

選択肢を前に「俺はどちらを選ぶのか?」と迫られたなら、「優しさ」と「善良」を基準にすれば良い。そうすれば迷わずに人生は送れるんだな、世之介。

と、休み日の夜明け前からイイ心持ちにさせてもらった。30分の筋トレも、自分でやろうと決めてやった。

 

今日は長女と広島まで二人きりで出かける。

歯列矯正のワイヤーを直してもらいに行くのだが、その道中で長女が退屈しないよう、新しいDVDを昨日のウチに用意し、直してもらった後のランチには女子が喜びそうなお店もリサーチ済みだ(いつもは三女が「それはイクラに決まってるでしょお〜」と、回転寿司ばかり)。

が、いきなりDVDがツマラン。これは参った。

こうなったら俺の『文七元結』か『井戸の茶碗』でつなごうかと思っていたが、どうやら寝てくれたようで良かった良かった。

 

矯正の直しが終わり、長女が行きたいと言っていた「ロフト」でのお買い物も終え、さてランチは何が食べたいかなと訊いたところ「・・・焼き肉かな」。ほえ〜、焼き肉か〜。リストに入れて無かったわ〜〜〜

 

いろいろ探したが、ちょうど良さげなところは開いておらず、最後になんとか見つけて行ったところも「今日は夜からの営業です」だった。

で、その後に行きたいと言っていたイオンモールの「いきなりステーキ」で勘弁してもらった。別に美味いもんではないが、分厚いステーキを目の前で焼いているのを見るのは面白かったらしい。

これって、要するに「現代のダイエット食品」だよな。デンプンを摂らないという流行りに乗った食い物、それだけだと思う。やはりステーキにはフォアグラ、海鮮、そして夜景がなければ話にならん。チャップリンが笑いのネタにしたはずの世界観が、まさか現代の日本で流行るとはね。

でも、「面白かった」というのは「食」のなかの大事な要素。これを馬鹿にするのはカンタンで、長女の意見は俺の商売にとっては本当は大切な意見だった。

 

食後は別行動。まだスマホを持たせていない長女にはタブレットを渡しておいて、用事のあるときはコレで連絡しておいでとバラバラに動いた。

俺も春物が欲しかったが、ショッピングモールという所にはオジサンの着る服は売っていない。服だけではない、おおよそ全ての商品が「オジサン以外のためのモノ」のように感じる。

しかしどちらのお父さんもそれなりに楽しそうだ。

たまたま邑南町のツレを見つけたのだが、休みの日ぐらい昼間っからビールでも飲んで横になっていたいはずのこの男も、一番下の娘さんを抱っこしてニコニコしながら歩いていた。声をかけるような野暮はしなかったが、イイ絵だった。

確かにオジサンの欲しいものは「売ってはいない」。が、ここに「無いわけではない」んだな。

 

帰りに少し仕入れもして帰宅。帰り道は、なぜか俺の死んだオヤジの思い出話を長女に聞いてもらった。世之介、矯正、ステーキ、イオン、オヤジ。つなげてみれば、不格好で不器用な愛の星座があった。

 

昨日あれほど不機嫌だった次女は、今日はウチにお友達を招いて大いに楽しんだようだった。充実感が見て取れる。

「ママに髪を切ってもらったの!」と、軽やかになった姿を見せてくれた。おお、ユマ・サーマンみたいじゃないか。「ユマ・サーマン?誰?」。そうか、ユマ・サーマンを知らないか。パパが人生で一番観た映画『パルプ・フィクション』に出てくる女優さんだよ。

 

これがユマ・サーマン。その髪型なら、イイ線いってると思うよ。と、パルプ・フィクションの時の写真を見せてやった。

 

「こんな感じ?」あ〜、いや〜、う〜ん・・・。

さ、明日からまた一週間がんばろう。どちら様も、引き続き喫茶とおりみちをよろしくお願いいたします。


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