邑南町のジャック・バウアー
【前回までのあらすじ】
国税庁によるmacユーザーに対する無限トラップをくぐり抜け、「怒りのICカードリーダーライタ」という最後の武器を入手したマスターは、ついに確定申告にトドメを刺すべく「利用者識別番号」を入力しようとしていた。
しかし、なぜかその「利用者識別番号」が無くなっている。おかしい、なぜだ?
識別番号がなければ、せっかく手に入れたICカードリーダーライタ(¥3000)も何の役にも立たない。この最終段階かつ最大のトラブルに、ついにマスターのココロも折れてしまう・・・。
なぜだ、俺みたいな者にはe-Taxは無理なのか・・。
しかし一刻も早く確定申告を終わらせなければ、お店の呪い(最近の店のヒマさ加減)を解く事が出来ない。カミサンや娘たちを露頭に迷わすような事はもう二度としないんだ!なんとか最後のチカラを振り絞ったマスターはプライドも何もかなぐり捨て、「すいません、失くしたので新しい『利用者識別番号』を発行してください」と国税庁にひざまずいた。
これで「利用者識別番号」が再発行されるまで何も手出し出来ない。呪い(店がヒマ)は解けぬまま、そして「まだ確定申告が終わってないんだよなぁ・・・」と、何をしても楽しくない日々がもう幾日も繰り返される事になると悟った。
しかしそんな絶望と屈辱の只中にいたその時、利用者識別番号が発見される。な、なんでこんなところに・・・。
そして「あ〜はっは!ちゃんと探さないから〜」という高笑いの声。利用者識別番号は、なんとカミサンが持っていたのであった。
2019年2月22日(金)
「再発行してください」のメールを送ったのは18時。国税庁が受理するまでは、カミサンのファイルから見つかった「利用者識別番号」はまだ使えるはず。夜のうちに届いたメールなんぞ、国税庁職員が見るわけはない。
見るとするなら翌朝の9時以降。それまではこの利用者識別番号は「生きている」はず、だから急げば絶対に間に合う。この再発見された利用者識別番号でやりきるぞ。
ICカードリーダーライタは正常に作動、俺のマイナンバーカードが初めて意味を持った瞬間だ。そして利用者識別番号を入力すると・・・、行けた!ついに確定申告のスタートだ!
マイナンバーカードのIDやパスワードの入力という国税庁からのトラップは問題ない。これは去年カードリーダーが使えなった時点で「絶対に来年はやってやる!」と、俺のメメントにメメントしてあったから。
申告用の数字もバッチリ用意してある。それを入力するだけで、細かな足し算引き算は国税庁のソフトがやってくれる。あれか?本当は国税庁はイイ奴だったってオチか?
macで打ち込む事60分。そしてついに俺のmacbookに「受理されました」の文字が。
やはり俺の利用者識別番号は生きていた・・・。そうか、俺の確定申告は終わったんだな。
「24」っていうより「24時間テレビ」的な感動があふれる。「受理されました」の時にサライとかBGMで流しゃあイイのにね。
去年もこのサイトで確定申告をしたのだが、そのときはカードリーダーも暗証番号もパスワードも無いから、最終的には自分でプリントアウトして大きな封筒に入れて郵送した、超アナログ。そんなもんは旧来からの確定申告となんら変わらん。
それが今年はようやく世間の皆様と同じようにe-Taxを・・・。
人は歳を取ると「学び」が下手くそになっていく。俺ももうあと一歩のところで、「こんなもんはゼニ払ろうて商工会にやらせてしまえばエエんや!」となる寸前だった。
今回の「マスターの初めてのe-Tax」で心底学んだのは、「チャレンジする事自体がもう面白い」という事。何事も上手く行くのがベターであるが、上手くいかないのもこれまたベター。「なんで出来ないんや!」とか言ってる間も面白く過ごせましたしね。
今年も何か今までやったことのない事にチャレンジして「学びの機会」を頂こうと思っていた。ココロの中では「今年は絶対にe-Taxをやってやる」と思っていたのだが、それが早々に達成できて幸せだ。あ〜、おもしろかった。次は何やってみようかな。
ちなみに今日の夜営業ですが、とうぜん今年の最高売上。つまりは「呪いが解けた」ってわけですよ。
今年もとおりみちは忙しくなるぞ〜。