暇罪

   

2018年11月2日(金)

倒産経験者である。

商売人の法でいえば「前科モノ」である事はじゅうじゅう承知。夜逃げしたワケでも借金踏み倒したワケでもないから正確には「整理した」というのが正しいのだろうが、店を潰したというのは事実。

朝4時、警察に捕まる夢で目が覚めた。ここ最近のヒマさに精神的に追い詰められていたのか、夢の中では犯罪者になっていた。しかし、ヒマなお店というのは実際に「罪」。お客様が来ないという事は世の中のお役に立てていない証拠なんだから、うん、そんな店は無いほうがイイ。

と、ここまで書いておいて自分でも「いや、そこまで言わんでも」と思わんでもないのだが、ヒマな日が続くとどうしてもあの神戸での「閉店を決めた日」がフラッシュバックしてくる。

 

あの夜、神戸の俺の店からは、新しくオープンしたお店が見えた。通りを挟んだ小さなビルの4F。ウチより狭く、ウチより立地条件は悪いそのお店には溢れんばかりのお客様があるのが見えた。

その光景を観ながら閉店を決め、その場で即座にスタッフにその決定事項を伝えた事だけは評価したい。が、今思えば単に「逃げただけ」。リサーチ会社などが示す「個人商店の寿命は〜」を引き合いに、「ここまでよくやったかな」みたいなマヌケな事を思っていたんだから心底恥ずかしい。

俺は神戸の店を殺してしまった。

 

夢で警察に追われるくらいは当然の事で、あの大切なお店を自分で殺したんだから実際に服役くらいすりゃあ良かった。何の罪も償っていない。

 

次に目が覚めたのは朝6時だった。まだ誰も起きてなかったので、子供らの朝食を作った。

 

そんな悪感情に縛られて、今日は一日、娘たちやカミサンに迷惑をかけてしまった。

 

無意味も無意味なこの日記を書きながら今、店の前の道路を「止まりなさい〜!」とパトカーが走り抜けた。飲酒運転のクルマを追ってるのか。

ついでに俺も捕まえてくれよ。


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